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こどもの中耳炎のはなし

[2024.01.30]

こどもの中耳炎のはなし

耳鼻科や小児科を受診したとき、「中耳炎」と診断されたことはありませんか。
その中耳炎って一体なんなのか?
詳しくは知らない方もいらっしゃると思いますので、解説したいと思います。

 


中耳炎というのは、中耳に炎症を起こす疾患の総称です。
中耳は鼓膜の奥にある空洞のことで、耳管という管を通じて鼻の奥の方と通じています。


こどもは耳管という管が大人に比べて短く、鼻やのどの炎症が中耳に波及しやすいため、中耳炎を頻繁に起こします。

こどもの中耳炎では、「急性中耳炎」と「滲出性中耳炎」のいずれかであることがほとんどです。
それぞれもう少し詳しく解説します。


急性中耳炎

急性中耳炎とその原因

急性中耳炎とは、急性に発症した中耳の感染症で、発熱・耳の痛み・難聴などの症状を起こします。
さきほど言及した、耳管という中耳と鼻をつなぐ管から、細菌やウイルスが侵入することで発症します。

「かぜを引いて、鼻水がたくさん出ている状態が何日か続いた後、急に発熱して耳を気にしている」というパターンが代表的です。

このような症状があるときに耳の中を診察して、鼓膜が赤くなり腫れていれば急性中耳炎、と診断します。

 

急性中耳炎の治療

急性中耳炎は軽度の場合は抗生剤を使わずに経過観察をすることもありますが、
治療の基本は抗生剤です。
耳鼻科では、症状や耳の所見から抗生剤の種類や量を考えて処方しています。

5~7日程度抗生剤をのんで、症状や所見の改善が不十分であればまた薬の調整が必要になります。
多くの場合は1週間程度でしっかりと良くなりますが、反復してしまうことがあります。
急性中耳炎を繰り返す場合は、耳鼻咽喉科を受診しましょう。

急性中耳炎のおうちでのケア

発熱や、耳の痛みがあれば、解熱鎮痛薬(カロナール・アセトアミノフェンなど)を使いましょう。

耳だれがでることもありますが、夜間に緊急で病院に駆け込む必要は基本的にないので、ティッシュや綿棒で拭き取り、翌日に耳鼻科を受診してください。

入浴については、耳の痛みは体を温めすぎると強くなることが多いので、痛みが強いうちはシャワーまでにしておきましょう。

耳に水が入ったりしても基本的に影響はありません。

些細なことでもなにか気になることがあれば当院へご相談いただければと思います。


滲出性中耳炎

滲出性中耳炎とその原因

滲出性中耳炎は、中耳に水が溜まっている状態です。
感染に伴う炎症はみられません。
基本的には、風邪をひいたときや、急性中耳炎の治りかけに発症することが多いです。
痛みや発熱はありませんが、耳のつまり感・難聴などの症状を起こします。

鼓膜の奥に水が溜まっているため、鼓膜は黄色く濁った色に見えます。
鼓膜の見た目と、場合によって鼓膜の動きの検査や聴力検査と組み合わせて診断します。

基本的には軽症で、自然経過の中で治癒することがほとんどですが、
治らずに長期間続いてしまうと、赤ちゃんの場合は言語発達に影響することもあり、注意が必要です。

滲出性中耳炎の治療

上記の通り、自然経過の中で治っていくことが多いですが、薬での治療も行われます。
カルボシステインなどの去痰剤(痰きりの薬)を使うと、中耳の排水が促されると言われるため、よく処方します。
また、鼻水・鼻づまりなどの鼻炎症状が続いていると長引きやすいため、鼻の症状への治療も並行して行います。

3ヶ月以上を目安に、長期間続く場合は、鼓膜を切開して水を抜いたり、切開した部分に穴の空いたチューブを入れるような処置が必要になることがあります。
小さなお子様の場合は、連携している病院を紹介して処置をお願いしています。

滲出性中耳炎 気をつけること

上記の通り、痛みなどはないため、子どもの滲出性中耳炎はなかなか気づけないこともあります。
子どものきこえが悪いかも?と思った場合は、滲出性中耳炎がないか、耳鼻科で確認しましょう。

以上、急性中耳炎と滲出性中耳炎のお話でした。
実際には、それぞれ症状や所見については個人差があります。
お子さまの症状についてなにか気になることがあれば、当院へご相談いただければ幸いです。

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